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フッ化物の応用
みなさまこんにちは。多摩区にある生田駅前歯科・矯正歯科 歯科衛生士の中溝です。
『フッ素』を聞いた事あったり、ご存知の方多くいらっしゃると思います。本来は『フッ化物』 といい、 薬効成分として歯磨き粉や洗口液などに加えられている物質で、 日本で市販されている歯磨き粉の91%は『フッ化物』 が配合されています。今回は『フッ化物』 についてお話しさせて頂きます。 【フッ化物とは】
フッ化物とフッ素って何が違うの?
と思われる方もいらっしゃると思いますが、 フッ素とはフッ化物の中に含まれる元素のことです。 フッ素は人体において必須な微量元素であり、 歯や骨をつくる石灰化には欠かせない物質です。そこから、 巷ではよく『フッ素』と呼ばれているのではと考えます。 歯にフッ化物を使用することにより、 ・歯質の強化作用
・むし歯菌の活動抑制作用
・再石灰化の促進作用の効果が期待できます。まとめると、むし歯予防に効果的です。
これを聞くとなんとなくフッ化物っていい成分なんだなぁと感じま すよね。ではこの上記3つの作用について詳しくお話しさせて頂き ます。 【フッ化物によるむし歯予防効果】
1.歯質の強化作用
フッ化物が歯に作用すると、歯質はフルオロアパタイトという非常に安定した結晶構造を持つよ うになり、 歯質は強化され酸に強いむし歯になりにくい歯になります。 2.むし歯菌の活動抑制作用
虫歯菌(歯垢)の出す酵素によって酸が作られる過程をブロックしたりフッ化物自身抗菌作用を示します。 3. 再石灰化の促進作用
唾液中のカルシウムやりん酸を歯にくっつけてくれます。この作用により初期の虫歯は治ることがあります。 【フッ化物の応用方法】
応用の仕方や、
日常でどのように使用すればいいのか紹介させて頂きます。 1.フッ化物塗布(歯科医院にて行う方法)
歯に直接フッ素を作用させる方法で、歯科医師や歯科衛生士など専門家が直接行うフッ化物応用法です。 乳歯や永久歯の生え初めの時期に年3~ 4回程度塗布を繰り返すことで高い虫歯予防効果が得られています 。 2.フッ化物洗口
歯の表面にフッ素イオンを作用させることをねらいとした応用法です。学校などの施設で集団応用された場合、 公衆衛生的に優れた効果を挙げています。 集団応用は個人応用より高い効果が期待でき、 特にフッ化物洗口は、全国的に幼稚園・ 小学校に普及してきており高い虫歯予防効果が期待できます。 3.フッ化物配合歯磨き粉
フッ化物が配合された⻭磨き粉は毎⽇気軽に使⽤することができますので、初めての⽅にはおすすめです。 フッ化物は継続して使⽤することが効果的ですので、 できるだけ毎⽇使⽤することを⼼がけましょう。 【フッ化物の限界】
上記でフッ化物のメリットをお話しさせて頂きました。ですが残念ながらフッ化物を使用していれば絶対にむし歯にならないというわけではなく、あくまでもむし歯予防にすぎません。
フッ素の予防効果は
★フッ化物歯面塗布 :30~40% (年2~4回程度)
★フッ化物洗口:40~50% (永久歯萌出完了)
★フッ化物配合歯磨き粉:15~30%(長期間継続使用50%)であり、このように決して100%の数字はでません。
虫歯にならないためには毎日のきちんとした歯磨き、虫歯にならないための食生活です。フッ素はそれらを助けるための1つ の処置と考えましょう。
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